皆さんは「甲子園」と名がつく駅が二つあるのをご存知ですか?
「同じ甲子園だから駅も近くなんでしょ」と思う方も多いかもしれませんね。
ですが、この二つの駅「阪神甲子園駅」と「JR甲子園口駅」は何と2km以上も離れていて、それぞれに違った魅力があるんです。
今日は、JR甲子園口駅南口の商店街を中心としたお散歩エリアをご紹介します。
- JR甲子園口ほんわか商店街の魅力
- お土産を買うならこのお店
- 阪神ターガースファンなら外せないお店
についてお伝えしていきますので、初めて甲子園口を散策される方にもお役立ち情報が満載です。
最後まで楽しみながら読んでくださいね。
JR甲子園口ほんわか商店街の概要
JR甲子園ほんわか商店街の場所
JR甲子園口駅のホームから階段を降り、改札口に向かう通路に出ると、
【← 甲子園学院 甲子園球場→】【甲子園球場 南改札をご利用ください】
といった大きな案内が出ています。
今回のお散歩エリアJR甲子園口ほんわか商店街は甲子園球場側【南口】を出た目の前から始まります。
改札を出て右手にはバットとボールをモチーフとしたモニュメントがありますので目印にしてください。
商店街の歩道には屋根がついているので、雨の日でも傘をささずにお買い物が楽しめます。
お店の数は200店以上
商店街は一本道ではなく、左右に枝分かれする道沿いにもお店が立ち並びます。
マダム御用達の洋品店、ダンス衣装の専門店、美容院や薬局、クリニックなど様々なお店が集まっています。
飲食店や惣菜屋さんも多く、地元民から熱烈な支持を集める洋食屋さん、平日も行列が絶えない焼肉屋さん、仕事帰りのお一人様に人気の定食屋さん、いつも満席のお好み焼き屋さん、テイクアウト専門の餃子と唐揚げのお店など、毎日利用しても飽きない位バラエティ豊かです。
比較的チェーン店が少なく、個性あふれるお店が多いのが嬉しいポイントです。
レトロな雰囲気の中に老舗と新しい店舗が共存
全国的に昔ながらの商店街がシャッター通りになってしまっているように、以前は、JR甲子園口ほんわか商店街でも老朽化してしまった店舗やシャッターが目立つ時期がありました。残念ながら今でもシャッターを閉じたままのお店もありますが、最近は、ストリート系の洋服屋さん、大きな水槽に熱帯魚が泳ぐステーキ屋さんなど、思わず立ち止まって覗き込みたくなるような個性的な新しいお店も増えてきて、商店街としての賑わいを取り戻すのにひと役かっています。
一方、古くから愛され続ける老舗も健在です。地元民からは一目置かれる酒屋さん、お惣菜も豊富な鶏肉専門店、今では珍しい街の電気屋さんなど、私が幼い頃に母に連れて行ってもらったお店も、まだまだ元気で、私のように親子二代、三代と通うお客さんも少なくないようです。
昔ながらのお店と新しいお店が共存しているのもJR甲子園口ほんわか商店街の魅力の一つです。
商店街の守神とマスコット「コウちゃん」
禜徳稲荷大神(えいとくいなりおおかみ)は商店街の商売繁盛の守神として、商店街のほぼ中央に祀られています。小さな祠ですが、商店街の人たちのみならず、多くの地元の人たちにも愛されています。
このお稲荷さんの狐をモチーフにしたのが、商店街のマスコット、白狐の「コウちゃん」です。コウちゃんは女の子だそうですよ。
商店街散策の途中に、是非立ち寄ってみてください。
お土産を買うならこのお店
せっかく甲子園口まで来たのだから、やっぱりお土産は欲しいですよね。
JR甲子園口ほんわか商店街には観光地にあるようなお土産店はありませんが、地元色の強い品揃えをしていたり、地元の特産品やエピソードにまつわる独自の商品を販売しているお店があります。ここでは、代表的な2つのお店をご紹介します。
遠くからもファンが訪れる酒屋さん「十一屋」
十一屋(といちや)さんは、JR甲子園口駅南口を出て、正面の商店街に入ってすぐ左側にある老舗の酒屋さんです。ご店主はお酒の知識も豊富で、お酒への愛着や情熱も感じられる人当たりの良いイケメン。ご店主目当てで遠方から来店される方もいらっしゃるとか。
ワインや地ビールもご店主のセンスが光る唯一無二の品揃えで、酒好きからは高い評価を得ていますが、ここで見落としてはならないのが日本酒です。
甲子園が位置する西宮は灘五郷の一つで古くから美味しいお酒の産地として有名なエリアです。十一屋さんのご店主がこれを見逃すはずはありません。季節や期間が限定の入手困難な西宮のお酒も確実に品揃えされ、搾りたての酒粕など、見落としがちな「美味しいもの」もそつなく取り揃えています。
私が、いつも気になるのは「石鹸作りに命をかけています」と衝撃的なフレーズと共に、店頭の一番目立つ場所で売られている石鹸。何故、酒屋さんに石鹸なのか?何故、石鹸に命をかけているのか?気になるポイントが満載ですが…(笑)
とにかく、西宮の美味しいお酒やお酒に合う絶品おつまみを手に入れたい方は、是非、十一屋さんへどうぞ。
親子三代の菓子職人のお店「ライト洋菓子店」
ライト洋菓子店さんは、JR甲子園口駅南口を出て左方向、ミスタードーナツの脇道を20mほど進んだ左側にある庶民的な構えの洋菓子屋さんです。正にケーキ屋さんと言うより洋菓子店と言う名前がぴったりの雰囲気です。
甲子園には、有名な建築家フランク・ロイド・ライトの愛弟子である遠藤 新氏が設計した甲子園ホテル(現在は武庫川女子大学)があります。現在のご店主の曽祖父が、このホテルで菓子職人をしていたことから、ライト洋菓子店と名付けられたそうです。
ライト洋菓子店の特徴はレトロで素朴、そして庶民的。今では珍しくなってしまったバタークリームのケーキや小ぶりでぽってりとしたシュークリームが根強い人気で、この味を求めて定期的にこのお店に通う常連さんも少なくありません。もちろん、私もその一人です。
天皇陛下に献上したというマドレーヌもご自慢のお店ですが、私がお土産としておすすめしたいのは酒粕ラスクです。酒どころ西宮の酒粕を原料として、隠し味に白味噌を加えているのがポイントです。
サクサクのラスクに華やかな日本酒の香りと白味噌の甘味。このバランスが絶妙で何枚でも食べられてしまう美味しさです。酒粕と言うより甘酒に近い味わいなので、小さなお子様にも喜んでいただけると思います。パッケージもレトロなイメージで「昭和モダン」「西宮・酒スイーツ 」と記されていて、お土産感もバッチリです。
1955年から地元民に長く愛されるお店の底力を感じられるような流石の逸品としておすすめです。
阪神ターガースファンなら外せないお店
ミスターターガース掛布雅之さんと同期の阪神OBが営むバー「KENPEI」
随分前から気になりながら、私は未だ訪れたことの無い「憧れのバー」がKENPEIさんです。商店街の出口に近い場所に凛とたたずんでいます。
ミスターターガース背番号31の掛布雅之さんの同期である元虎戦士、中谷賢平さんが営むバーとして、テレビや雑誌に頻繁に登場する超有名店ですが、賑やかな阪神ファンがガヤガヤと集うようなお店ではありません。
阪神タイガースの歴史を知り尽くしたジェントルマンたちが小粋に語り合うバー。そんな気品漂うお店は「私のような青二才には、まだまだ敷居が高すぎる。」「だけどいつかはKENPEIさんが似合う女になりたい。」そんな憧れを抱かせるような雰囲気に包まれています。
阪神タイガースファンなら、一度は訪れたい名店です。
阪神タイガースが勝った時のサービスが嬉しい「麺や白ぼし」
JR甲子園口駅南口を出てすぐの麺や白ぼしさんの店先からは「阪神タイガースが勝った瞬間から翌日までレモンサワー1杯 or 替え玉1玉無料」と書かれた看板が目に飛び込んできます。ファンには嬉しいサービスのお店ですね。
焼き餃子やよだれ鶏など、お酒に合うメニューも充実しているので居酒屋としても利用できるお店です。お一人様でも居心地が良いので、2階にある大型テレビで阪神戦を観戦しながら、ゆっくりとお酒を飲み、ガツンとパンチのきいたとんこつラーメンで締めて明日へのエネルギーにする。これがオススメの楽しみ方です。
*11月5日現在、残念ながら阪神タイガースが勝ったらサービスの看板は下ろされていました。復活を願って、次のシーズンを楽しみにしましょう。
JR甲子園口ほんわか商店街のお散歩のポイント
今回、ご紹介したJR甲子園口ほんわか商店街周辺のお散歩タイムは約30分〜1時間(お店への立ち寄りや休憩時間は除く)です。
メインの通りから左右に伸びる枝分かれする道沿いにもお店があるので、見落とさないように丁寧に巡ってみましょう。ただし、枝分かれの道には屋根がついていないので、雨の日や日差しが強い夏の日は、しっかりと対策をしてお散歩してくださいね。
また、細い通りをバスが通ったり、自転車も多いエリアです。お店に気を取られていると、思わぬ事故になってしまう可能性もありますので、注意してください。
商店街で買ったものを食べたり、疲れた時に休むことができるベンチや公園などもありますので、小さなお子様連れからご年配の方まで、無理せず自分のペースで楽しめるお散歩エリアです。
まとめ
- JR甲子園口駅南口周辺には商店街が広がっている
- 老舗や新しいお店が混在していて、お店の数は200以上
- 商店街の守神をモチーフとした白狐コウちゃんが商店街のキャラクター
- ここでしか手に入らないお土産も買うことができる
- 阪神タイガースファンなら訪れてみたいお店もある
今日はJR甲子園口南口エリアの商店街の魅力についてお伝えしました。
たくさんあるお店の全てをご紹介することはできませんが、機会があれば是非、あなたの足で歩いてみてください。レトロな雰囲気に和みながら、何か新しい発見があるかもしれません。